2015年7月18日土曜日

日光白根山を玄人コースで登ってきた

世間が夏休みで賑わう前にと、昨年登ろうとして挫折した日光白根山に登ってきました。

昨年は同行のP君が電車でさいたままで来てから車に乗せて奥日光まで行き、それから登ったので登山口ですでに13時くらい、弁当を食べてから登り始めたため、そもそもまったく時間が足りませんでした。なので今回はその反省を活かし、前日夕方に湯の湖のキャンプ場へ行き、翌日早朝(と言ってもキャンプ場の登山客で最後の出発でしたが)からアタックしました。

結論から言うと、6:50分に湯の湖のキャンプ場(スキー場)から登り始め、前白根山を経由して白根山、そこから弥陀ヶ池へと下り、さらに五色沼に出て、そこから五色山に登り直し、国境平を経由して湯元温泉街に降りる道程で17時頃に下山となりました。

天気に恵まれすぎて非常に暑かったので、500mlの水を2本では不足気味でした。ケチっていたら白根山頂あたりでクラクラしてきて、たぶん熱中症直前だったのではと思います。そこで開き直ってある程度水分をとってしまい、多少楽になりましたが、最悪の場合は沼で汲んだ水を生で飲むつもりでいました。幸い、下りかつ午後で汗をかく量が減ったためか、なんとか下山までもちましたが・・・夏山で時間も長い場合、次回からは2Lは持ってこうと思います。

あと、経過をポチポチ書いておきます。


湯元スキー場の登山口で、ゲレンデを登り切ったあたり。ここからいよいよ登山道ですが、ゲレンデとはうってかわって今度はハード過ぎる急登になります。地図で見ると等高線の密度が凄いし。ほぼずっと、手を使って登るので軍手必須です。
軍手がなくて木を掴むのを躊躇すると、それだけ体力を消耗するので後がつらいと思われます。



劇坂を抜けると尾根に出て、そこからしばらくは軽快に歩けます。写真撮ってないけど、笹とかは少なく、何かヨーロピアンでファンタジーな感じのする・・・言ってみればドラクエなんかに出てきそうな小路で、ウキウキと鼻歌で歩けます。

そんな感じでわりと楽に前白根山には到着します。



前白根からは五色沼とその向こうにそびえる「関東以北の最高峰」、白根山の偉容が伺えます。途中明らかに登って降りており、しかも白根山に見える道はまた劇坂で、ちょっと溜息が出る感じですが、「まあ、わざわざ山登りに来て坂がキツイってブー垂れるのはおかしいよな」と気を取り直して進むのみです。


五色沼の南側に向かって下っていき、改めて登る・・・というだけでも無駄感があるのに、我々はなんと道を間違え、「隠白根山」というボーナスステージというより裏面みたいなところに向かってしまいました。

途中、明らかに白根山に向かっていないことに気づき地図をチェックしていると、壮年グループの気さくなおばちゃんに道を教えていただき、完全に道を誤ったことが判明。

しかし、眼下にわりとはっきりと・・・人の声が聞こえる程度の距離で本来のルートがあったので、思い切ってそのまま道を下り、白根山へのルートに復帰しました。


視界の悪い藪に入る前に影の方向を覚えておいて、多少方向が狂っても道にぶつかる角度を選びつつ下りましたが、やはり登山道以外を歩くのはちょっとドキドキします。慎重に降ってものの10分くらいだったと思いますが、やけに長く感じました。



が、途中、石楠花の群落があったり鹿の群れがいたり、わりと楽しかったかも。石楠花は登山道わきでもわりと咲いてましたが、ここのが一番立派でした。



ルート戻ってから、一気に登って頂上。

昼飯に菓子パンとフライドチキンを食いましたが、前日に買って、酷暑のために常温になってしまったチキンはちょっと味変わってて不味かったです。・・・冷蔵庫とか山の夜とかで冷え切ったフライドチキンは、ハムやベーコンみたいで好きなんで、わざわざ持ってったのに・・・朝のうちに食っておけばよかった。




白根山の頂上は渋滞してました。
なので、看板の前でポーズを決めるのは諦め、看板だけさっと撮りました。眺めは良かったです、全方位的に山が見渡せるので。まさに重畳、重畳、という感じでした。


この後、弥陀ヶ池へ。上から見たらただの池でしたが、近くでみたらわりと綺麗でした。でも魚の気配はないので、どこか寂しい感じです。でかいヤゴはいました。ヤンマ系でしょう。


その後、尾根伝いに五色山に行くはずだったのですが、左への分岐を見落とし、間違って五色沼へ。五色沼は水は遠目にはターコイズブルーで、近くで見ると透明度が高く、なんとも綺麗ですが・・・さらに水生生物の気配が少なく、どこか死んだ水という感じです。水を汲んでも全然藻の匂いとかもしませんでしたし。

なので、綺麗は綺麗だけどやはり寂しいというかつまらないです。

その後、だいぶ疲れてきたので、P君に「立ち止まったら動けなくなる!」などと無駄にプレッシャーを与えつつ一気に五色山を登りました。

あとはずっと下りですが、国境平経由で湯元へ下る登山道は、ほぼ全編、もの凄い笹です。足元が見えないところも多いし、顔の高さを笹の葉が両側から塞いでるので、ずっと空手の構えのように左手を顔の斜め前に構え、右手はポールで足元を確認しつつで進みます。

また、泥の登山道が薄いで抉れてクレバス状になっており、身の丈ほどの段差になっているところも多いので、滑りと転倒に注意しながら歩くので・・・精神的に疲れます。

泥なので転倒しても岩ゾーンより怪我はしにくいし、クレバス上の溝なので滑落とかもしそうにないのですが・・・疲れるというか、「たまらんですなこの笹は!」という感じ。


後半はかなり脚も疲れたけど、装備もよくなったためか、わりと「疲れたー」と言いつつも歩ける感じでした。

前まではいていたメレルのウィルダネスローカットは、元々はタウン用で使っていたもので、だいぶへたれており、インソールを取り出してみたらなんと拇指のあたりがすでに摩耗により貫通しており、インソールなんてありません状態だったので・・・どうも足が痛くなるとは思っていたのですが。今回はAmazonでやすくなってたKEENのミッドカットの靴に、傷んできて買い替えたランニングシューズ(アディダスのアディゼロ)から移植したインソールを入れていたので、足の裏はだいぶ楽だったなあ。と。

加えて、Amazonで同時に980円くらいのキャプテンスタッグのT型ポールを買っていたのですが、これが予想に反してだいぶ役立ちました。

登りでは段差で思い切り体重をかけて、下りではブレーキとして。おかげで脚がなんとかもった感じです。


下山してから奥日光高原ホテルの風呂に入り、ビールを買い、またキャンプ場に戻って1泊してから帰るという日程にしてあったので、登山後の余韻を楽しむゆとりがあって良かったです。

なぜか2日目はサルが凄かったです。キャンプ場の端っこの方に場所をとっていたため、我々の点とのすぐ横の木立に数十匹はいるかという群れが来てこちらの様子を伺ってました。
風呂に行ってる間にテントを荒らされても嫌なので、まず食料は蓋つきの箱にしまいましたが、さらにサルにも戦いを挑むことにしました。

・・・まあ、群れに少し近づいてしばらく睨み合った後、ずんずんと距離を詰めて「うおらあ!」と喝を入れたら山に帰っていったというだけですが・・・。自分の中での対サル軍団の戦略としては、もちろん戦わずして勝たねばならないのですが、心の裡に、「この中のどれかのサルが最初に俺に噛みついてきたら、とにかく掴んで振り回し、地面に思い切り叩きつけ、頭を踏み潰してやる」というイメージを満タンにしておくのがポイントです。そういうのは伝わるものだと思います。

サルは怒ると怖いとよく言いますが、無傷で勝とうと思うからいけないのであって、何針か縫う怪我をする代わりに殺す、というのは出来ると思っています。出来ると思う、というところがポイントなのであって、やりたいとは思ってませんよ勿論。

実際、翌日に駐車場でサルが出た際、「まあ!」と言って携帯で写真を撮りだした温泉客の奥様は、サルにどんどん距離を詰められてしまい、揚句に威嚇されて慌てて旅館に逃げ込んでました。旅館があればいいですが、無防備な場所で群れに舐められたら厄介ですからね。最初の気合いが肝心かと思います。

・・・まあいいか。


結局、サルにテントを荒らされることもなく。旅館で温泉入ったついでに買ったビールのあとは山の夜でほどよく冷えたワインなぞ飲みつつですね。オイルサーディンは美味かったな。ソーセージは多すぎたが。
・・・静かな夜、心地よい疲れ、酔いもまわって、天の川も見えて、「あれがデネブ、アルタイル、ベガ」と指差してみたり、流れ星を数えて。

隣にいるのがむさい男じゃなくて可愛い女子だったら、「ちょっと冷えるね」とか言ってロマンティックが止まらなくなってしまいそうな良い夜でした。・・・ま、妻子ある身ですから、万が一にも間違いや誤解のないよう、敢てむさ苦しいパーティで行ってるわけなので、別にいいんですけどね。むさくて。


翌日はのんびり片付け。テントも寝袋もしっかり乾かしてしまって、昼前に帰路へ。




途中、ふと「竜頭の滝」によりました。小学校の修学旅行以来だな・・・と思ってたら本当に修学旅行の小学生がやってきました。賑やかというか・・・・6年生にもなると、わりともうスレてますよね。特に女子はメンタルの成熟が早いので、なんか「滝くらいで騒いでらんないわ」系で澄ましてベンチに座ってたり。俺の娘も5年もしたらこんなつまらん人間になってしまうのかなと、少し複雑な気持ちになったりしました・・・けど、ならないかな。今もだいぶクラスで浮いてるようだし。

・・・なお、私はロリコンを自称してますし、本当にそうだと思いますが、JCに萌える変態ではないですのでご安心ください(何が?)。私が尊いと考えているのは劣情の対象としての少女ではなくですね、生物的に純粋なものとしての少女性であり・・・いえ、まあ、この話は止めておきましょう。長くなるので。続けると遺伝的多様性と有性生殖、社会の生起の話まで無駄に無駄に広がります。



ところで、奥日光への行き来でたいがい使うことになる「いろは坂」は、上りの方は2車線ですが下りは2車線幅で1車線じゃないですか。なので、下りはいつも前の車が超無駄にアウトインアウトをしているのが、面白いというか気になって仕方ないです。
ヘアピンコーナーの入り口で目いっぱいアウト側に寄る(車線の真ん中いても、右ヘアピンの入り口で左にハンドルを切る)ために、むしろ壁に突っ込むような形になって四苦八苦して曲がる人が非常に多いです。・・・普段飛ばしたりしない人が、「アウトインアウト」という伝説的な呼称だけ覚えていて上手くやってるつもりなんでしょうけど、右に目一杯曲がろうとする時にわざわざ左にハンドル切ったらつらいと、自然に考えましょうよ。

その後、日光宇都宮道路の日光口SAでそばを食って帰りました。冷たいそばもコンニャクみたいで美味かった(値段のわりに)ですが、あそこはやはり暖かい舞茸天そばがベストバイですね。

ま。リフレッシュできました。

リフレッシュして冷静に最近の仕事を整理した結果、「納期がぜんぜん間に合いそうにないほどスケジュールがきつい」という事実に気付いたことだけが残念ですが。