2013年11月8日金曜日

天ぷらの余りを復活させる丼

天ぷらが好きです。

しかしながら天ぷらは外で食べるとなかなかお高い。
そこで、自宅で揚げるに限るわという話しになるのですが、これがどうして、そうすると今度はついぞ、たくさん揚げすぎてしまう。

なぜなら、海老は冷凍ブラックタイガーでも10本入りしかなかったし、椎茸も一袋に10個くらい入っているし、ミズナなんて100円で山ほどになるし、肉も食いたくなったから豚はブロックで買ってしまったし、人参は切るとなれば1本は使ってしまうし、と、そういうわけで、冷蔵庫にある茄子や玉ねぎには出番すらなかったのに、ちょっと食えないくらいの天ぷらが出来てしまう。

仕方ないので食べきらない天ぷらは冷蔵庫にしまうのだが、これが翌日になるともちろん美味くはない。フニャるからだ。

これを、翌日になってもサクサクになるレシピを考えようとかいうのは不毛だと思う。中の食材がカピカピでないのだから、時間が経てばどうしたって水分が衣に移る。

そこで、「湿気ているなら湿してしまえ残り天ぷら」という格言通りに、めんつゆとともに卵とじにしてしまうわけだ。




そこまでは常識。だと思ってる。

が、この先が先日の発見だ。気付いてしまえば何のこともないのだが、今の今まで気付かなかった。

天ぷらは卵とじにしたら湿気ているのは気にならなくなるが、やはりあのサクサクした衣の食感が完膚なきまでに消失しているのは寂しい。

ところがだ、よく考えればサクサクした衣があるじゃないか。

天かす、ですよ。

さきほど俺は言った。「中身がカピカピででもなければ」湿気てしまう、と。

しかし、天かすにはもとより中身などない。なので、湿気ない。

だから、天ぷらを揚げた際に、必然的に生じてしまう天かすを、取っておいて翌日の天とじにかければ、いくらかでも天ぷららしい歯ごたえを残した天とじ丼が食えるのだ。

・・・うまいよ。紅しょうがと青海苔、七味もかけたらうまい。限りなく粉モノ系になってくるけど。


※なお、写真の天かすは市販品。揚げてる時にはまだ、この手を思いついてなかったので、今回は天かすは捨ててしまっていた。市販品のストックもあったし。

アサガオとアントシアニン―ずぼら実験コーナー

先日、年中の娘と図鑑ぽいものを眺めていたら、紫キャベツ液の実験の話が載っていた。
あー、そんなのあったなあ、と思いつつ。

紫キャベツを紫たらしめているアントシアニンという色素が、中性では紫だが、酸性では赤に、アルカリ性では青緑色に変わるというもの。

便利な世の中になったもので、検索すればすぐにそれはアントシアニジンなるフラボノイドの一種であって・・・というWikipediaのページもすぐに見つかるが、それはまあどうでもいい。

俺がそのとき思いついたのは、そう言えば朝顔もこの色素を持ってるのではないか、ということだ。単純に色がそっくりだし、青紫~紫~マゼンタと言った花色の差はまさにこれではないかと。

それも検索すればすぐに答えが出たのだろうが、そこは敢えて検索しないことにした。

なぜなら、自宅の屋上に夏に植えた朝顔から落ちた種が、秋に勝手に芽を出し、ヒョロヒョロながら花をつけていたことを思い出したからだ。

これは夏に撮った写真。

屋上から花をひとつ摘んできて、白い小皿に乗せ、いざ娘とともに実験開始。

花びらをハサミで切って3片のサンプルを用意し、1つには水道水を、もう1つには重曹(洗剤として買ってあった)の水溶液を、もう1つにはポッカレモンを垂らす。

花びらはそうそう水を吸わないので、ピンセットでつんつんと突付いて細胞を壊し、液体と色素を反応させるようにすると・・・




見事に色が変わった


写真の右上が、水道水。花びらの本来の色だ。右下がアルカリ性の重曹溶液、汁も花びらもだいぶ赤味が抜けて青くなっているのがわかる。左下がポッカレモンで、思い切り明るいピンクで、ほとんど青みが残っていない。


後から調べれば、朝顔はもちろんのこと、ナスその他、かなり多くの植物がアントシアニンを持っている・・・というかだいたい紫系の花はみんなそうなくらいの勢いのようだが、やはり簡単なことでも実際にやってみるとなんとも不思議な感じ。

どんな珍現象でも一発で動画が検索できて、詳細な仕組みの解説もすぐ読めるインターネットを、俺は少しも悪いと思わないし毎日毎朝、娘とともに大いに活用している。

が、だとしても、やはりたまには手を動かして、実際に試してみるというのは、大事かどうか以前に面白いことだと思ったのであった。