2011年5月8日日曜日

パソコンの処分

PCリサイクル法の直前くらいに買った、iBookと自作PC。
ずいぶん前から起動できなくなっていて、直したとしてももはや使わないしで、物置と化した部屋の片隅に転がっていた。

が、秋には引っ越しを控え、この連休中からさっそく、家の中のどうでもいいモノを片付け始めるにあたり、さっさと始末を付けたいと。

ところが、もはや使わないパソコン2台をずっと転がしていたのには当然、それなりの訳があった。

1つには、廃棄にはやたらと金がかかること。合わせて8千円以上かかる。「リサイクル」つう錦の御旗を掲げられても、俺としては、それなりの金額を出して買ったものが、何年も経って使えなくなって処分するにあたり、さらに費用を求められるのはやはり納得がいかない。ケチと言われようと何だろうと、仕組みとして何かおかしいんじゃねえか、と。

リサイクルってんだから資源価値があるのだろう?ならばなぜ、資源を提供する側が対価を払うことになるんだ?…資源化にコストがかかるから、という教科書的回答じゃ納得できない。世の中の原則に従えば、金がかかるということはそれだけどこかでコストがかかっており、それはつまり必ず何かの資源を消費しているということになる。輸送費かも知れないし、電気代かも知れないし、誰かの事務仕事の給料かも知れない。それが何であるかはどうでもいいことで、とにかくコストがかかるということは、必ず何か資源が使われている、というのが問題だと俺は思う。
リサイクルそのものが目的ならどうでもいいが、省資源が目的ならば、余計に金がかかるというのはおかしな話だ。偏狭と言われようと俺はこのシステムには欺瞞の臭いが感じられて納得が出来ない。

かと言って、不法投棄して山に捨てることも出来ない。これでも俺は、釣りを趣味とし野鳥や野草を愛でる男だ。緑深い山間の不法投棄現場はたくさん見ており、そのたびに心を痛めている。そんな悪行に加担することは勿論、出来ない。


で、もう1つの問題が、データの問題。
2台のパソコンは両方とも、起動できない状態になっており、しかし、ハードディスクにはいくらかの情報が保持されている。記憶によれば、そこにはさほど致命的な秘密の情報は無いが、多少の写真くらいはバックアップされていたと。それとて記念写真程度のものだが、まあ、うっかり流出させるようなことがあれば、あまり気分のいいものではない。…軽トラックで回って来る廃品回収に預けるにはちと抵抗があるというものだ。

で、そんなわけで、以前にIT系ネットニュースか何かで見て気にしていた、「パソコンファーム」を利用することにした。

ま、もちろん世の中には疑り深い意見もあるが、基本的には評判がよく、しかも自宅から結構近い。送るんじゃなくて持ち込みをすれば、手続き的にも極めて手っ取り早い、というのが選択の理由だ。

動こうが動くまいが問答無用で引き取ってくれるというのと、確実に無料で引き取るということがポイントだ。資源化という意味でも、無料で引き取ってしまうからにはどこかしら資源化しなくては彼らの生業は破綻するので、確実に何かは資源になっているのだろう。善行を積んだ気分にもなれる。


車にマシンと周辺機器少々を積んで、数10分であっさりと到着し、倉庫のボロさにちょっと驚きつつも駐車場とおぼしきところにとウィンカーを出すと、倉庫内から3人くらいのスタッフが揃いのポロシャツ(ユニフォームだろう)を来て走ってきて、車を誘導してくれた。なかなか手際がいい。

車を降りると、爽やかな挨拶で迎えてくれ、廃棄品を取り出しますと。リヤのハッチを空けて段ボールを指し示すと、すばやく二人が取り出して検品(極めてざっくりしたもの)し、同時に一人が住所と名前を書く申込書?的なものの記入を求めてきたので、書く。書いてる間に、サービス中なのでコーヒーかジュースを、と聞かれたので、名前を書きつつ「コーヒー御願いします」と取りあえず応えてみたら、スタッフがそのまま走っていき、住所を書き終える頃には冷えた缶コーヒーを持って戻ってきた。

そして缶コーヒーと名刺を手渡され、「ありがとうございましたー」って。

え?もう終り?

まあ、とにかく無料だから、見積もりもクソも無い訳で。完全に対象外な変なものを持ち込んでないかだけチェックしたら終りだから、こんなもんかと。

5分もかからずに再度、車を発進させることになった。

帰り道で、別のリサイクルショップに寄って、使わなくなったチャイルドシートも売却。売値は800円だけど、基本的には使えるのに捨てるのが忍びないという話であって、これで儲けようとは思ってないのでオッケーだ。

気持ちよく片付けが出来た良かった。



  *  *  *


ところで、パソコンの廃棄サービスについては、検索してると個人情報の悪用を極端に警戒している人もいるようだが、俺はビビり過ぎじゃないかと思うわ。

そもそも、個人のPCに、「人に知られては絶対にまずい情報」なんてそうそうは入っていないだろう。犯罪の証拠とか彼女の裸とか格納している人はまあ、HDDを破壊でもしたら良いと思うが…。

俺は今回捨てたものにはクレジットカード番号なんかも入れてはいないが、もしあったとしても、それも俺はさほどは気にしない。ちゃんとデータを消去すると宣言して、そういう業務を既定しているのに出すのであれば、特に。

…というのは、俺自身、仕事で他人のクレジットカード番号を見ることが出来たりしたからだ。今現在は担当してないが、顧客情報を持つシステムの保守を担当していたりすると、個人情報なんてものは目の前にいくらでも転がっていて、いかようにも出来る。…出来る権限が、システム上はある。だが、職務上の権限はないわけで、これを超えるのは、そうそう楽なことではなく、またリスクに見合うほど魅力的でもない。

包丁を握って眠っている人の前に立てば、誰だって人を殺せる…状況にはなる。が、本当に刺す奴は、そうそう滅多にいるものではない。というのと同じ話で。

それでも極稀にはいるじゃないか、というレベルのリスクを恐れるならば、HDD破壊でリスク回避できるパソコン廃棄の瞬間なんかよりも、逃れようがない日常での個人情報曝露を恐れるべきだろう、と思うのだ。ネット通販の向こう側の人だけではない。店頭でカードを使って、一時預けた時に、レジ打ちが番号を暗記できないことはない。あるいは、ビデオレンタル屋で会員証を作る時に預けた免許証の情報が、不正にコピーされていないことを、今まで忘れずに確認してきたか?自宅から出る紙ゴミは、ちゃんとシュレッダーにかけているか?千切ったくらいなら、素人でもすぐに解読できるだろう。郵便局員やそのアルバイトが、手紙の中身を読まずに届けたと確信する根拠はあるのか?

かつてはレシートに印字されていたクレジットカード番号と同じで、パソコンのデータも、漏洩は恐ろしいと言われたら今度は過剰なまでにビビるのは、最近の原子力パニックにも通じるものがあるなと思う。


結局は何にせよ、パソコンにでも紙にでも、人に知られたら首を吊りたくなるような情報は最初から記録しなければいい。あと、クレジットカードは、利用明細をちゃんと確認しておくことだろう。そして、いかに個人的な情報と言えど、人に知られても照れくさい程度の情報、あるいはその気になられたらいつでもバレる情報については、あまりムキにならずにほどほどの配慮だけしていれば十分ではないかと。


  *  *  *

もっとも、件のパソコンファームは、確かに倉庫はボロかったが、えらく忙しそうでしかもオープンなので逆にコソコソと不正をしていられる環境には見えなかったし、スタッフはド金髪だったりするものの礼儀正しく、よく教育されている感じだったので、俺は良い印象を持った。

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