2009年8月27日木曜日

子育て支援政策で子無し家庭はただの絞られ損か

ふと、ニュースを見たりしていて思ったこと。

民主党の子育て支援政策が大盤振る舞いなせいでにわかに注目を浴びた話題だが、民主党の設定した金額の是非とは別に考えたい。

子供を育てるための費用を、国が子供のある家庭にいくらかでも支給すると、それは税金で賄われる以上、子供のない家庭にとっては他所の家のためであって自分には返って来ない税金を取られることになり、不公平だという考え方。

まあ、所得の再分配は自民党のビラが連想させるような”社会主義国家”の専売特許ではないのだから、これを否定したら社会はそもそも成り立たないだろ…とも思うが、一人頭で月額数万円で15年だっけ?それが高過ぎるというのが、本当に、それほどべらぼうに高いか。


子供が3人いて、月に2万6千円だっけ?3人で15年だと全部で1500万円くらい?

そりゃあ、大金だな。


だが、その3人の子供を育てるためにかかる金というのは、貯蓄じゃなくて消費されるのだから、そこで利益を得る人が社会にいるわけだろう。税金もまた出る。

で、その3人の子供が、16歳以降に高校、さらには大学…と育って行くならば、その過程でまた相当な額の消費がある。よく知らんけど、金は溜め込まれてるより使われた方が経済的には良いんだろ?消費税も入るし。消費があれば企業が儲かり、仕事が出来るじゃないか。

で、さらに次にはその3人が社会人になり、こんどは収入を得る身分になると。そうすると、当然、一人頭月額10数万以上の消費と数万円以上の納税、年金支払いなどが数10年続き、ずっと経済と、ひいては国に収入をもたらすことになるわけだろう。

人間は、幼いうちはほとんど金がかかるだけだが、成人して長い期間は生産側にまわり、そして老年になればまた消費のみをする立場に戻るわけだ、一般的に。

だとすると、特にこの少子化が問題になり、将来は少ない子供で大量の老人を養わなければいけないと予想されるこの時代に…

バラマキ財政で搾取される(?)子なし共働き家庭と、他人の納めた税金を食い物にする子あり家庭と、「家庭」という単位で長期的に見た場合、果たしてどちらが、より多く社会に貢献することになるだろうか。社会を通じて、他人を助けることになるだろうか。

子がない家庭というならば、その一人なり夫婦なりが働けなくなった時には、年金やら何やら国の援助を得て暮らすのだろう。その時にその国の歳入を賄っているのが、かつて”支援”された子らなわけだろ。

そんなにおかしいことだろうか。そんなにバランス悪いだろうか。

年金は貯金じゃないんだし。

もっとも、いわゆるDINKSなんかずっと続けりゃ、老後は年金がいらんくらいに貯金があるかも知れない。
それはそれで結構だが、それを一般的な前提に置いたら、やっぱりそれはもう、社会としては不健全だろう。自分の稼ぎは自分のためだけに使うし、他人や国の施しは受けん、というのでは、まあ立派な心意気だが、もはやアウトローだ。「国民」をやってる意味がない。

俺自身、あてにならない年金に何万も毎月払うより、貯蓄に回したいなあ、とか思って入るけど、それは今の行政への不信であって、システムがまともなら、本来は頼るべきところだと思っている。

時間差の互助、というのは、今の年金に対する若者の不信不満へのテンプレ回答だったはずだが、子育てには適用されないのか、自民党の主張では。

ついでに、さっき見ていたニュースで、自民党の偉い人が、民主党が300議席も取ったら「一党独裁になり危険だ」とワーニングを上げているようだが、衆参両院で過半数とって一党独裁を続けていたんじゃなかったっけ、自民党は少し前には。その時にそれが危険なことだという野党の声には耳を貸さなかった筈なのに。

うんこだ。




寝ようと思ったが、もうひとつ気になった。

世間には、「子育て支援金目的で無計画に子供を作る者がゾロゾロ出て社会問題になる」という声もあるんだね。

子供一人、ずっと育てるのに月々2万6千円だか全部貰ったとしてもだよ、お釣りが来る訳ないじゃんよ。かかるのは飯代服代教育代だけじゃねんだよ。居住スペースもいるし、何より暗黙の”人件費”がかかる。子がいなきゃ母親はフルタイムで働けるのだから。普通にパートしたってそんな支援金より遥かに稼げるだろうし、途中で勝手に止めたり休んだり出来ない子育てより融通が効く。

どう転んでも、たかだか2、3万もらって、子供一人育てる手間と引き換えて儲けが出るわけないなんてこた、小学生でも想像できそうなものだろうに。

うんこだ。うんこ過ぎるよ。


バラマキ財政と避難する一方で、子育て支援は実は増税だとか、だったらバラまいてねえことになるじゃんよとか、自民党のネガティブキャンペーンでも信仰してるのか知らんが…。

ちなみに、理解しないで追随するのは信仰だ。
そして、神でもないものを信仰するのはバカのやることだ。

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